
ドライバー雇用形態のメリット・デメリットを徹底比較!正社員・契約社員・派遣・業務委託・アルバイトの違いと選び方
日本には、正社員・契約社員・派遣社員・業務委託・アルバイトといった様々な雇用形態が存在します。それぞれの働き方には、安定性や自由度、コスト面など異なる特徴があります。採用の目的や業務内容に応じて最適な雇用形態を選択することが、安定的かつ効率的な人材確保につながります。
本記事では、ドライバーの雇用形態ごとのメリット・デメリットを比較しながら、企業が取るべき選択のヒントを解説します。
目次[非表示]
- 1.正社員ドライバー採用の場合
- 1.1.【メリット1】計画的・長期的な人材確保がしやすい
- 1.2.【メリット2】育成前提採用・即戦力採用どちらもしやすい
- 1.3.【デメリット1】固定人件費がかかる
- 1.4.【デメリット2】退職・転職リスクがある
- 2.契約社員ドライバー採用の場合
- 3.派遣社員ドライバー採用の場合
- 3.1.【メリット1】採用活動の手間がかからない
- 3.2.【メリット2】万が一ミスマッチでも契約更新で調整可能
- 3.3.【デメリット1】就業内容や指示範囲に制限がある
- 3.4.【デメリット2】派遣料金が割高になる場合もある
- 4.業務委託ドライバー採用の場合
- 5.アルバイトドライバー採用の場合
- 5.1.【メリット1】人件費を抑えやすい
- 5.2.【メリット2】短期間・限定的な業務にも対応しやすい
- 5.3.【デメリット1】教育・育成コストがかさみやすい
- 5.4.【デメリット2】モチベーションや責任感に個人差が出やすい
- 6.「ジョブコンプラス」でできること
- 7.まとめ
正社員ドライバー採用の場合
「正社員」とは、一般的に企業と無期限の雇用契約を結び、定められた就労期間の中でフルで働く雇用形態です。安定した雇用を前提としているため、長期的な人材育成や管理職候補の育成に適しており、配車・運行体制の安定化にもつながります。
その一方で、給与・社会保険などの固定費が継続的に発生するため、経営状況によっては負担になる点がデメリットです。
ここからは、正社員ドライバーを採用する際の具体的なメリット・デメリットを見ていきましょう。
【メリット1】計画的・長期的な人材確保がしやすい
長期雇用を前提としているため、会社は安定的に人材を確保できます。これにより、ドライバーのシフトや配車計画、ルート設定なども計画的に行うことができ、業務効率を高めることが可能です。さらに、現場の状況や車両管理に詳しい社員を育成することで、会社の中核を担うドライバーとして長期的に活躍してもらえます。将来的には、班長やリーダー職、幹部候補としての登用も期待できるため、組織全体の安定性や力の強化にもつながります。
【メリット2】育成前提採用・即戦力採用どちらもしやすい
新卒や未経験者を育てる採用と、経験者を即戦力として迎える採用の両方を取り入れやすく、組織全体のバランスを保ちながら成長させられます。例えば、未経験者をじっくり育てつつ、経験者が現場を支えることで、仕事の効率やサービスの質も維持できます。長期的に人材を育てることで、社員一人ひとりのスキルアップやキャリア形成も進み、結果として離職率の低下や組織力の強化にもつながります。
【デメリット1】固定人件費がかかる
給与や賞与、社会保険料などの固定の人件費が発生するため、経営環境が変わると影響を受けやすくなります。特に仕事が少ない時期や業績が不安定な時期でも、一定の人件費はかかり続けるため、コスト管理の面で課題になります。また、社員の待遇を維持するための費用は、経営判断における重要な制約となることもあり、利益への影響も考慮する必要があります。計画的な採用や業務分配、シフト調整などである程度対応できますが、急な市場の変化や経済状況の影響には注意が必要です。
【デメリット2】退職・転職リスクがある
長期雇用であっても、他社への転職や退職は避けられず、急な人員不足に対応しなければならないリスクがあります。繁忙期で業績が好調でも、急な退職によって再び人手不足になるといったケースも少なくありません。さらに、社員が途中で辞めると、育成にかけた時間やコストが無駄になるだけでなく、現場の負担が増えて、他の社員のやる気にも影響することがあります。こうしたリスクに備え、採用計画や後任育成の体制を整えておくことが大切です。
契約社員ドライバー採用の場合
「契約社員」とは、企業と一定期間の有期雇用契約を結んで働く雇用形態です。即戦力採用に強みがあり、教育・研修コストを抑えられます。一定期間勤務の後に正社員登用できるため、採用リスクを下げられる点も魅力です。契約期間は労働基準法で最長3年と定められており、多くの場合、企業側が毎年契約を更新するか終了するかを判断します。「準社員」「嘱託」「非常勤」「臨時社員」といった名称で呼ばれることもあり、企業によって呼び方や待遇が異なる場合があります。
ここからは、契約社員ドライバー採用のメリット・デメリットを見ていきましょう。
【メリット1】教育・研修コストを抑えられる
即戦力としての採用が多いため、研修や教育にかかるコストを大幅に削減できます。特に経験豊富な人材であれば、採用後すぐに現場で業務を開始できるため、短期間で戦力として活躍してもらえます。また、教育にかかる時間や労力が少ないことで、他の社員が本来の業務に集中できる点も大きなメリットです。さらに、現場経験者が持つ知識やスキルを活用することで、職場全体の作業効率やサービス品質の向上にもつながります。
【メリット1】見極めたうえで正社員登用も可能
一定期間の契約勤務を通じて、社員の能力や適性をしっかりと見極めたうえで正社員登用を判断できます。この方法により、採用後に「思った人材と違った」といったミスマッチのリスクを大幅に減らせます。また、契約期間中に社員の働きぶりやチームとの相性を観察できるため、将来的な戦力候補を計画的に見定めることが可能です。言わば“お試し採用”としての側面もあり、正社員採用へのステップとして活用できる点が大きな強みです。
【デメリット1】長期定着しにくい
契約期間の終了とともに退職する可能性があり、長期的な人材育成にはあまり向いていません。特に繁忙期後の契約満了や更新辞退が発生すると、人手不足が急に生じ、業務の効率や計画に影響する場合があります。また、契約期間が短いと、社員に対する教育や経験の積み重ねが限定されるため、チーム全体の熟練度や組織力の向上にはつながりにくいという点も注意が必要です。
【デメリット2】業務の幅が限定される
契約内容に沿った業務しか任せられないことが多く、柔軟な業務変更が難しい場合があります。突発的なトラブル対応や他部署との兼務、緊急時のサポートなど、臨機応変な対応を求められる場面では十分に力を発揮できないケースもあります。また、過度な業務負荷をかけることは契約違反やトラブルにつながる可能性もあるため、運用上の制約がある点もデメリットとして考慮する必要があります。
派遣社員ドライバー採用の場合
「派遣社員」とは、派遣会社(人材派遣会社)に雇用され、実際の勤務先(派遣先企業)で業務を行う雇用形態です。契約社員とは異なり、原則として同一の企業では3年までしか雇用できません。「短期間で必要人数を確保したい」場合に有効であり、募集や面接は派遣会社が行うため企業側は手間をかけずに人材を確保できます。一方で、派遣料金が割高になる傾向があり、長期的に利用するとコストが膨らみやすい点に注意が必要です。
ここからは、派遣社員ドライバー採用のメリット・デメリットを見ていきましょう。
【メリット1】採用活動の手間がかからない
派遣会社が募集・面接を行うため、企業側は採用活動にかかる時間と労力を大幅に削減できます。これにより、採用に関する専門知識がなくても、必要な人材を効率的に確保できる点が大きなメリットです。また、面接や書類選考、求人広告の作成などの手間を省けるため、現場担当者や人事部門は本来の業務に集中でき、全体の業務効率も向上します。さらに、派遣会社が事前に求職者の審査・確認を行っている場合、ある程度スキルや経験が保証された人材を受け入れられるため、採用後のトラブルやミスマッチのリスクも減らせます。
【メリット2】万が一ミスマッチでも契約更新で調整可能
業務内容やその方の適性に合わない場合でも、契約期間の終了時に状況を見直し、担当業務の変更や他の人材への切り替えなど柔軟な対応が可能です。この仕組みを活用することで、企業は自社のニーズに合わせて人員配置を調整でき、急な業務変化にも対応しやすくなります。また、働く側にとっても、自分のスキルや適性に合った業務に就ける可能性が高まるため、モチベーションの維持や定着率の向上にもつながります。結果として、企業・社員双方にとってメリットの大きい柔軟な雇用形態と言えます。
【デメリット1】就業内容や指示範囲に制限がある
派遣契約では業務範囲が限定され、細かな業務指示や変更が自由にできない場合があります。そのため、突発的なトラブル対応や急な部署間の兼務など、柔軟な対応を求められる場面では不便を感じることがあります。また、指示や変更の可否については派遣会社との契約内容に依存するため、企業側の裁量が正社員採用に比べて制限される点にも注意が必要です。
【デメリット2】派遣料金が割高になる場合もある
給与に加え派遣会社への手数料が発生するため、結果的に直接雇用よりコストが高くなることがあります。派遣社員を長期間雇うと、給与に加えて毎月かかる派遣会社への手数料が積み重なり、トータルのコストが高くなりやすいです。繁忙期や短期的な補充には便利ですが、長期的な体制を作る場合はコストとのバランスを意識する必要があります。ただし、採用にかかる諸経費や教育コストを考慮すると、総合的なコストパフォーマンスが良い場合もあります。
業務委託ドライバー採用の場合
「業務委託」とは、企業と雇用契約を結ばず、個人事業主として仕事を請け負う雇用形態です。雇用契約とは異なり、労働者として雇うのではなく、成果物や業務の遂行に対して報酬を支払います。ドライバー業務においては、軽貨物配送などでよく見られるスタイルです。業務委託は固定人件費が発生せず、案件単位で契約できるのが大きなメリットです。繁忙期・閑散期に合わせて柔軟にコストをコントロールできます。
ただし、労務管理や教育ができないため、品質のばらつきが発生しやすく、契約内容や信頼関係の構築が欠かせません。
ここからは、業務委託ドライバー採用のメリット・デメリットを見ていきましょう。
【メリット1】固定人件費が発生しない
あらかじめ契約した仕事の内容や件数に応じて報酬を支払う仕組みのため、正社員や契約社員のように毎月一定の人件費を支払う必要がありません。たとえば、繁忙期には業務量に合わせて委託人数を増やすことで人手不足を解消でき、逆に閑散期には依頼を減らすことで余計なコストを抑えることが可能です。こうした柔軟な調整ができるため、無駄な固定費を抱えるリスクを避けられ、経営の安定につながります。
【メリット2】労務管理の手間がかからない
業務委託の場合は雇用契約ではないため、社会保険の手続きや勤怠管理(出勤時間・残業時間の管理など)を行う必要がありません。給与計算やシフト調整といった人事・労務の作業も大幅に減らせます。その分、事務スタッフの負担を軽くすることができ、本来の業務に集中しやすくなります。また、法律に関する複雑なルールへの対応も少なくて済むため、安心して業務を進められるというメリットもあります。
【デメリット1】業務の指示・管理ができない
業務委託のドライバーは、会社の社員ではなく独立した立場で仕事をしているため、日々の進め方ややり方を細かく指示するのは難しい部分があります。基本的には相手の判断に委ねる場面も多いため、会社が考える進め方と必ずしも一致しないこともあります。だからこそ、契約時に「どこまで対応をお願いするのか」「どのような形で進めてほしいのか」といった内容を明確にしておくことが大切です。加えて、普段から丁寧なやり取りを重ね、信頼関係を築いておくことで、より安心して業務を任せられるようになります。
【デメリット2】一定のサービス品質を維持しづらい
業務のやり方やサービスのレベルが、委託する相手の判断にゆだねられるため、人によって対応の仕方や品質に差が出てしまうことがあります。いつも同じレベルのサービスを保つのが難しいため、会社としての品質を守るには工夫が必要です。たとえば、定期的に話し合いをしたり、仕事の進め方を確認したりして、相手と情報を共有しながら進めていくことが大切です。そうすることで、できるだけ差をなくし、安定したサービスを提供しやすくなります。
アルバイトドライバー採用の場合
「アルバイト」とは、企業と短時間・短期間の雇用契約を結んで働く雇用形態です。
「短期間・一時的な人手不足」に対応しやすく、人件費を抑えやすい働き方であり
”週に数日だけ”
”午前中だけ”
といった柔軟な働き方が可能で、副業として収入を得たい方にも人気です。ただし入れ替わりが多く、教育コストがかかりやすい点やモチベーションに差が出やすい点がデメリットでもあります。
ここからは、アルバイトドライバー採用のメリット・デメリットを見ていきましょう。
【メリット1】人件費を抑えやすい
時給制のため、必要な時間だけ働いてもらえるのが大きな特徴です。忙しい時間帯だけ人員を増やすなど、柔軟な調整が可能なため、余分な人件費をかけずに運営できます。固定費を抑えつつ効率よく人を配置できるので、コスト管理がしやすくなります。状況に応じて人件費を増減できる点は、予算計画を立てやすくする上でも役立ちます。
【メリット2】短期間・限定的な業務にも対応しやすい
繁忙期や突発的に案件が増えたときなど、短期的なドライバー需要にも柔軟に対応可能です。急に人手が必要になった場合でもスピーディに人を確保でき、業務が滞るリスクを減らせます。一時的な戦力として活用しやすいため、事業の波に合わせて柔軟に体制を整えられるのが強みです。場合によっては、特定の期間だけ集中して人手を確保することも可能です。
【デメリット1】教育・育成コストがかさみやすい
短期雇用が多く、入れ替わりが多いため、そのたびに研修や指導を行う必要があります。特にドライバー業務は安全面の教育が欠かせないため、短期雇用が続くと教育コストやフォローの負担が大きくなります。結果として、現場の社員に負担が集中してしまうケースもあります。新人が入るたびに指導する手間がかかる点は、現場運営の効率にも影響します。
【デメリット2】モチベーションや責任感に個人差が出やすい
働く目的や期間が人によって違うため、業務に対する意欲や責任感にバラつきが出やすい場合があります。中には非常に意欲的に働く方もいますが、全員が同じ水準で仕事をするとは限りません。そのため、品質の安定やサービスレベルの維持が課題となる場合があります。こうした差を埋めるために、定期的な声かけや進捗確認が必要になることもあります。
<ドライバー雇用形態別一覧表>
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まとめ
ドライバーの雇用形態は、正社員・契約社員・派遣社員・業務委託・アルバイトそれぞれに特徴があります。採用の目的や現場の状況、必要なスキルや期間に応じて最適な雇用形態を選びましょう。
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